キリのいいところで切って、何日か置いて投稿してもいい? それも邪魔になるかな… 短くしようと努力してるんだけど物が物なんで。 俺女たくさん見すぎたしカットアウトして時間経ったので、俺女クオリティ及び 俺女コミュニティを報告します。ぼかし済み・誇張無し。 aはただの腐女子だったが、恋に敗れてから俺女にver.upした。 恋というかaとa’(腐コニ・元から俺女・空中に飛び蹴りする習性を持つ)が、 学年一のモテ男に憧れ牽制しあってただけらしい。 aがオレオレ言い出した時には、腐要素高めの人の前でしか言わないようだし 関係ないから放っておいた。 そしたら「俺は男だから喧嘩では負けねえ」と聞いてもないのに言い出し、腐兄友人にも 「今度拳で語り合おうぜ!」とマガヂン系のたわごとを宣言しはじめて、 言われた腐兄がこちらに「あいつ本当に殴っちゃっていいですか」と愚痴を 回してくるようになった。 腐要素の低い友人が電話をかけてきた。 「今度aと会うんだけど、お願い一緒についてきて。彼女の感覚に耐えられない」 オレオレ言うけどaは面倒見が良くて、耐えられないとまで言われるほど 悪い子ではない。その時は電話してきた友人に「そこまで言わなくても いいんじゃないか」と反感を持った。 彼女も夢から覚めているだろうし、思春期の過ちは終わったものだろうと考え、 一緒に同席するのをOK。だがそれがいけなかった。 数年後に会ったaは変わっていた。ボーイッシュな服装は似合っていたし、 昔の腐らしいモサさは半減していた。 また聞いてもいないのに「俺さー、オンナができたんだぜ」と言い出した。 元々aはトランスジェンダーなのだろうと自分自身に言い聞かせ、話をきいていると、 携帯に入れている彼女の写真を見せてくれた。 釈/尊/会のあのお方が、ボブカットのカツラを被って写っていた。 隣に写っているaの二倍程顔が大きい。 「挨拶しろ」と命令している。異性愛でも迷惑に思えるご挨拶の儀式に、 同席した数人がウヘァ('A`;;)の顔になっている。自分にも電話が回ってきた。 「きょんにちわぁ〜☆ミaクンがお世話になってますぅん☆ミaクnたra」 すぐに耳から携帯を離してaに電話を返した。 「礼儀正しい子だね(高出力アニメ声だけど)」と、とりあえず言うと aは彼女との出会いのいきさつより先に彼女との性生活の事を嬉々として語りだした。 場所が真昼の喫茶店だったので「ん…まあ……セックスの話は…」と 一人が止めに入った。aはそれを遮り 「交尾はセックスじゃねえ、ファックって言えファック、ファッキング!」 と高らかに宣言し場を凍らせた。 aと別れた帰り道、誰も何も話さなかった。 自分を誘った腐要素の低い友人に「ごめん」と言われた。 何も答えられなかった。限界だった。 遭遇期間が何年もあるのでどうしても長いorz 何日か間を空けて分けて投稿しようと思います。 なるべくレス流さないようにしますね。スマソ。 では、最も恐ろしかった時のお話の 最初部分を置いていきます。 Aはどこにでも居る腐女子レイヤーだった。ただ彼女の周りの友達が 激しく入れ替わるのはいつも不思議に思っていた。 ある日Aが「話をきいて」と電話をかけてきた。 なかなか言い出さないし、私の事嫌わないよね?と何度も聞かれたので 嫌な予感はしていた。 「実はー、私はー、多重人格でぇー…うっ、ぐあjbk@ふじこmg3l… ……へっへっへ、俺の名前はトシヤ(仮)。やっと外に出れたぜ」 今だったら爆笑だが、当時の自分は突然電話口で苦しみだされて驚き 話に聞き入ってしまった。聞いたのはラノベのような話だったので省略して、 トシヤ(仮)は伝説的魔王の直系子孫らしいとだけ報告する。 伝説魔王トシヤ(仮)を出したAはその後ver.upし続けた。 二年くらい経つ頃には「武士の家系で日本を支配するヤ○ザに追われていて 腹違いの兄が9人…(中略)…学校全体をシメて教師も言いなりで 族もシメてあだなが姫で多重人格でリスカでキック力が超強いぜ、俺様は」 となった。 三人くらいの俺女に「キック強いぜ」と言われていたので、 またキックか…(´Д`;)と思った。もう馴れた。 自分とAがいたジャンルはその時マイナーで厨の巣窟だった。 「うっ、別人格が」「前世が」と言いだす人も珍しくなかった。 Aは仲間の前では伝説魔王で、年上の人・大手の人の前では元のAになり 「新刊楽しみにしてます〜」と言っていた。 目上相手には、Aは気がきく良い子だと思われているようだった。 一度、伝説魔王の時にジャンル大手さんが通りかかった事がある。 普段なら「うっ」と苦しみだしてからAになるのに、「うっ」も言わずに 「○○さ〜ん、この間はありがとございます〜!」と普通に挨拶した。 A自身のver.upに伴いAの自称多重人格もver.upしていた。 不具合に対応していった結果、 「俺は魔王の継承者だからAの精神を自由に呼び出せる、他の人格も 体の内側で見てるから知らない事はない、あと16人いて…(中略)… この前美形双子が生まれて…(中略)…内側で犯したり殺したりするのが 俺様という暗黒面なのさヒヒヒヒヒ」 最終的にこの設定に落ち着いたようだった。 出会って二年目、Aは完全体になった。妄想の。 (その数年後、このジャンルに飽きたAの多重人格は突然治ったらしい。) 友達にAがキレて喧嘩になるからだった。別人格のせいにして 襲い掛かったりもしていたらしい。 Aに呆れ、傷つけられた人は、ジャンルに居づらくなり撤退した。 それを繰り返しているのだと、Aの話と周りの話を 照らし合わせてわかった。 「だってあいつが悪いんだもん、俺は悪くねえもん、 何もしてねえもん、天罰だよ。○○(逆カプ)信者は ジャンル愛してねえから撤退すんだろ」 これが彼女の言い分だった。 自分はまだそのジャンルに居たかった。年上や大手に顔のきくAと 喧嘩になれば面倒な事になるし、何をされるかわからない。 自分のようなトロい奴にしかAは本性を見せなかった。 だからまともな腐女子友達に話しても、あの大人しいAがそんな事を する訳がない、と自分が変人扱いされそうな気がした。 悩んだがイベントでしか会わないし電話で話すだけだ、 どうでもいいと思った。 Aの設定語りにへぇーすっごーい!と適当に返して機嫌を取った。 自分のそういう態度が問題を悪化させていった一番の原因だと思う。 正直言うとなめてかかっていた。今までの俺女と同じ対処法でも そのうち大人しくなるだろうと思っていた。 調子に乗ったAが完全体になる頃、自分は「A軍参謀」「片腕」 「Aコネクション一員」というウヘァ('A`;;)な称号を勝手に送られた。 事実上の下僕認定だった。 ジャンルへの熱も冷めていった。そのお陰でAとは段々疎遠になれた。 数年後、全く別のジャンルに移っていた私はAの事など忘れていた。 だが、伝説魔王トシヤ(仮)は生きていた。 「おうっ!久し振りだな」と声をかけてきたAは昔のままで、 二十歳過ぎてもスッピンだった。運動不足っぽく体全体がたるんで 白ゴスファッションで人形を抱えていた。 両脇にム/ッ/クに似たコニと鶴/瓶に似たコニを従えていた。 全員スッピンだった。 自分の体から血が引いていくのがわかって足が震えた。 地元中規模イベントにサークル参加するんじゃなかった。 昔からサークル名を変えていなかったのも致命的ミスだった。 「こいつは313(自分)。俺の片腕だった女だ。 今はこいつ(ム/ッ/ク)がそのポジションなんだけどよー、 へっへ、悪いな313」 Aはそう言ってム/ッ/ク(仮にBとする)の腰に手を回した。 ム/ッ/ク似のコニ、Bは「よせよ」と言い、二人でニヤニヤしている。 残りの鶴/瓶似のコニ(仮にCとする)は何も言わずに スペースに並べた本をぺらぺらめくりはじめた。 自分は呆然とするだけだった。 7割方報告を纏めたのですが、私見などをいくら削っても 大長編になりそうです。ホントスミマセンorz 三人の俺女に一度に絡まれた事に免じてお許しを。 そういうわけで長くなりそうなので、 今日投稿できる所まで投稿していきます。 それと、辛かっただろうけど…とカキコしてくださった方、 正直本気で辛く馬鹿馬鹿しい経験でした。悩みました。 ですが過去の自分のいたらなさ、恥も含め ここで笑ってもらえたら、とても気持ちが楽になってきました(*´∀`) できれば全部終わった後「うはwwwお前も厨すぎww」とでも 言ってくれれば嬉しいですw あんな馬鹿たちを「トラウマ」などと思うのは嫌なので。 どうぞ気兼ねなく笑ってください。 「これ、お前にやるよ。俺のオリジナル☆ミ」とAの本を渡された。 数年経ってAも自分も成長したのかもしれない。若かったから暴走しただけ だったのだと思い、Aの本を開いた。登場人物紹介があった。 《主人公:トシヤ(仮) 伝説的魔王の血を受け継 そこまで読んで本を閉じた。怖くて二度と開けなかった。 登場人物の名前は太い大きな文字で書かれていたので いくつか目に入ったのだが、全部聞き覚えのある名前だった。 「オリジナル」だというこの本の登場人物が全部、Aが数年前に 言っていた別人格だとしたら…と思うと心臓が潰れそうに痛かった。 Aがどういうつもりでこんな本を作りオリジナルとして売っているのか、 Aに再び下僕認定された自分はこれからどうなるのか… 考えるのが心底嫌で、地下鉄のゴミ箱にAの本を捨てた。 普通は貰った本を粗末にしたりしないが、これは無理だった。 家に持ち帰るなんて不可能だった。 言わなくなった。伝説魔王が出っぱなしの俺女になっただけだった。 脳内の「本当はすごい俺像」を肥大しすぎたまま大人になり、 コンプレックスに潰され、自分のすごさをアピールするために 必死だった。目上へは愛想良く、人心を読み取るのも上手くなっていた。 B(ム/ッ/ク)はAの「片腕」なんだそうだ。 やはり別人格持ちだったがAと似たりよったりの設定なので省略。 詐病としか思えない理由の数々もAと同じようなもの、省略。 AとBは住んでいる所がかなり近い。ほとんど同居。 C(鶴/瓶)はBとAにどんな事を言われても従う道具だった。 Cは自分のパソコンを持っていた。それが更に問題の波紋を広げる。 最初会った時は一番無害そうに見えたが、信じられない怪物だった。 A、B、自分は二十代前半。Cは三十代後半。 Aがいまだに自分を下僕認定していた事、そしてCの暴走により 見たくもない俺女コミュニティの内情を垣間見せられることになる。 当時仕事で悩んでいた自分は自信と余裕をなくしていた。 強く言えず流されるまま、人と議論する気力もなく生きていた。 彼女たちに「つけこんで!」と言っているようなものだった。 Aは気に入らなかったのだろう。下僕が自分よりまともになっていたのが 伝説魔王的には許せなかったのかもしれない。そんな彼女の価値観に、 当時はまだ気づくよしもなかった。 「お前、化粧してもしてなくても同じだよ。せっかくの肌が荒れるし 体に悪いぜ?」「そんなババくせえ安い服着るなよ、昔のお前は もっと個性があっただろ。ダセエぞマジで」 当時はAなりに心配してくれていると思い、ありがとうと 普通に返していた。ストッキングが伝線していても、化粧崩れも 真っ先にAが教えてくれる。親切だと思っていた。 他の用事でAからの電話に出なかった時、「313(自分)〜、電話出ろよ、 何かあったと思っただろ〜?俺さびしいよ、頼りになるの お前だけなんだからよ〜」ごめんね、と謝って電話を受けるようにした。 この時はAをそれほど問題に思っていなかった。 「うぅぅ〜〜じ、人格が……よう、俺○○!」とも言わないし、 面倒だしまあいいかと思っていた。 そのまま深く考えず、Aたちと疎遠になっていけたかもしれない。 だがその道は閉ざされた。 Cという、暴走したまま年齢だけを重ねた厨によって。 「313(自分)さあん☆ミかけちゃいましたぁ〜。俺ぇ、友達全然いないんでぇ、 またかけると思うんですけどぉ〜☆ミ今睡眠薬飲んでるんでぇ、 言ったこと覚えてなかったらごめんなさぁいい〜☆★ミ」 睡眠薬飲んだならさっさと寝ろ、とは後日思った。だが初めて かけてきた電話で「友達全然いない」とカミングアウトされた衝撃で、 「あー……そうですかー」と答えただけだった。 アニメ喋り+俺女のCと自分はお互い別ジャンルだったが、 二人ともあるアニメ系ジャンルに興味があるという共通点があった。 前に書いたようにCは自分のパソコンを持っている。 「俺ぇ〜、Xさんのサイトにもよく遊びに行くんです〜☆ミ」 そう言ってCが教えてくれたのは、そのアニメ系ジャンル中堅、 自分も顔見知りのXさんのサイトだった。 CはXさんのサイトで厨行為ばかりしていた。 ジャンル内の話で盛り上がっていたところに乱入し、 「睡眠薬飲んでるんでぇ〜☆ミ」と自分のトラウマ話を語り続ける。 裏ページの話を表掲示板で語る。人の萌え話に水を差す。 なりきり(キャラクターになりきってチャットすること)禁止の チャットで「俺は△△(アニメの中で一番美形の男キャラ)、 アフタヌーンティーを楽しんでいる…フフッ」とほざきだす。 「Xさんのイラスト、ステキなので真似して描きました〜★ミ ○○のところどうやって描いたんですかぁ〜教えてください☆☆ミ」 描いた本人にパクリ表明までする厚顔無恥さはすごかった。 やめてください、と何度言われてもCは聞いてはいなかった。 Xさんと話す機会があった。大丈夫ですか?と聞いてしまった。 何について「大丈夫」かどうかは言うまでもなかった。 「正直なところ…困っているんですよね、Cさんには…」 注意をして、わかりましたと返事をしても全く改めない。 睡眠薬を理由にすれば何でもしていいと思っているらしい。 いくら強く注意しても聞く耳を持たないCに、Xさんは疲れきっていた。 Xさんにとって友達の友達の知り合い、くらいの位置にいるCを アク禁にするのは気が引けるらしい。 Xさんのサイトを教える時に、Cは「電話とパソコン離れてるんで〜、 ちょっと待ってくだたぁい☆ミ」と言っていた。 彼女がかけてくるのは家電話。 それならCが電話の前にずっと居れば、Xさんサイトのチャットには 出て来れないだろう。XさんがCをアク禁にするかどうかはXさんの采配次第、 自分がCの電話に出れば出るだけサイトでのC被害は少なくなる。 Cの電話になるべく出るようにした。 わりと電話に出る私に気をよくしたCは、睡眠薬を飲んでは 電話してくるようになった。睡眠薬を飲んでも動き回っていては 眠れるはずがないのだが、Cはビョーキでいたい子ちゃんなので 仕方が無い。…これが四十歳に手が届こうという人間の思考だろうか? テンプレ通りなので馴れたものだ。勝手に喋らせればいい。 「俺のパパは医者で〜、ワインの愛好会の会長やってるんですぅ〜☆ミ 今から会報のそこのところ読みますねぇ〜☆★ミ」 父親が書いたエッセイを音読するそうだ。 「朝霧の美しい△△高原に到着した我々は…………」 読み終わるまでハンドフリーにしてマニキュアを塗っていた。 「どぉ〜ですか〜★ミパパは医師会の(役職名)でぇ☆ミ 妹の旦那も医者でぇ☆ミ私も医者と結婚しなきゃいけないんですぅ〜☆ミ」 すごいですね!と適当に言っておいた。 「俺の家族はぁ〜、××(有名フォーク歌手)が好きでぇ〜☆ミ 医師会からチケット貰ってぇ〜★ミ今から一番いい歌歌いますねぇ〜☆★ミ」 歌いだした。 ハンドフリーにした電話から離れたので、「んの〜ぉ、んのんの〜」 しか聞こえない。その間パソコンでソリティアをやっていた。 「んの〜」が終わった。受話器を拾った。 「どぉ〜ですか〜★ミ」 すごいですね!と適当に言っておいた。 自分の態度をCは全く気にしなかった。「眠いですか?」とこちらを 心配することも全くなかった。 質問には答える。それは彼女自身に関する事だから。 「俺ぇ〜、姫って呼ばれてるんですぅ〜☆ミ」 「俺を怒らせると〜怖いですよぉ?ふみゅん★ミ」 ふみゅん、部分はCが口で発音している。 姫である彼女にとって、姫のする事は皆が喜ぶこと。 語り垂れる言葉も皆にとってはありがたい言葉。 歌う歌には皆がうっとり。 姫が気に入ってあげた絵は、姫が真似してあげる。 この姫が選んであげるんだから、真似される事は名誉な事でしょ? 人気者で可愛いアイドル、「姫」をみんなよろしくね☆ これがCの価値観、いや妄想だった。 友達全然いないのは当たり前だった。 「実はぁ〜☆ミ最近〜………別の人格がぁ出てきて〜★ミ」 キタキタキタ━━(;゚Д゚)━━ァァ!! A、Bに感化されたCが、いつか言うとは思っていた。 だったらすぐに診てもらわなきゃ。」 「…え〜でもぉ、みんな外科とかだしぃ〜…☆ミ」 「医師会のコネでいい先生紹介してもらえるよ。良かったね、周りに お医者さんが沢山居て。早く治るといいね、入院したら教えてね? お見舞いに行くから。」 「……………」 気構えのできていた私の反応が気に入らなかったのか、 Cの自称多重人格はその場で治った。 「お見合い行ったんですけどぉ〜☆ミ○○大学と△△大学の人、 どっちがいいって聞かれてぇ〜☆★ミ俺ぇ、○○大学でもいいって 言ったのにぃ、そんな三流じゃ家柄にふさわしくないってぇ〜☆ミ」 「お見合いHPに登録しろって言われてぇ〜☆★ミママの言うとおりの 条件にしたんですけどぉ〜☆ミなかなか合うのいなくてぇ〜★ミ」 「でもぉ〜、俺はぁ、お兄ちゃんが好きなんですぅ☆ミ☆ミ」 信じられない事だが、Cはモテ自慢をしているつもりらしかった。 Xさんのアニメ系HP、そこのチャットでだ。 見合い相手乙、そしてXさん乙…と思うしかなかった。 それにしてもお兄ちゃんとは誰だろう。Cに兄はいないはずだが。 苦笑いできていたのはここまでだった。 自分との電話程度でCが大人しくなるはずもなく、Xさんは限界だった。 仕方がないのでCと一番仲の良いA、B、の言う事なら聞くだろうと思い、 「何か言ってやってよ」とAに電話した。 だがそれがいけなかった。 「はぁ?Cは馬鹿だからな、そういう事ばっかりすんだよ。 俺の言うことなら何でも聞くからアイツ。ちょっと待ってろ」 Bの電話を借りて、AはすぐにCに電話したらしい。 私がかけたAの電話に、Bが代わりに出た。 「こんにぃちゅわぁ☆ミ☆ミんとねぇ、ドミノ(仮)たんねぇ、 ごはん食べたのぉ〜☆ミひさしぶりにおそと出たのぉ〜〜☆★ミ」 「…わぁ、ドミノ(仮)ちゃんか〜こんばんは。今ね、君たちの名簿リスト 作ってるの。見分けつかなかったら大変だし、君たちに失礼でしょう?」 「………………」 「ドミノ(仮)ちゃんの誕生日は?血液型は?どういう外見だったかな?」 「………ドミノ(仮)は眠った。俺はジーク(仮)だ」 「あ、ジーク(仮)君、丁度良かった。ねぇ、今何歳だっけ。 君たちは全員で何人?双子の子もいたよね、誕生日は?」 「……………………」 (これからしばらくし、Bの自称多重人格も治る。) 電話代自分持ちで待たされた上に、人格ごっこにつきあう暇はない。 だが黙って待っていないとAがキレだすかもしれない。面倒だった。 後ろでAが怒声を張り上げているのが聞こえた。 「近所迷惑じゃない?Aに控えめにしてって言いなよ」 「トシヤ(仮)はキレたら手がつけられねえからな…」 もうどうでも良かった。 二時間後。 怒声を張り上げたりなだめたりしていたらしいAが電話に代わった。 「アイツ本当に馬鹿で脳みそ無えんだよ。二度とそのサイト 行くなって命じておいたから」 「はぁ?…そこまで頼んでないんだけど」 「頭空っぽの馬鹿にはそう言うのが一番いいんだ、動物並みだから。 またそのサイトに現れたら教えろ、呼びつけて殴るから」 「…………」 これが十歳以上離れた年上の、それも(Aにとっては)友達を 言う言葉だろうか?CはAとBの道具、と書いたのは誇張ではない。 ヒートアップがさめやらないAにとりあえず「ありがとう」と言い、 電話を早々に切った。 「313(自分)さぁん、俺の悪口Aに言ったでしょぉ〜…」 普段のアニメ声がトーンダウンしている。怖い。 「……言ってないよ」 「うそぉ〜。俺ぇ、すごく怒られてぇ〜…もうXさんのサイト行けなく なっちゃったんですけどぉ?」 「はぁ…どうしてだろうね」 「知りませんよぉ。313(自分)さんのせいでしょぉ〜〜?」 「(駄目だこいつ)あのさあCさん、さっきから何言ってるのか わからないんだけど。どうして私のせいなの?」 「だってぇ〜、Aがそう言ってたもぉ〜ん…」 「…(゚Д゚)」 「………313さんってぇ、Aと 寝 て ま せ ん よ ね ぇ ?」 「??(゚Д゚;)ハァ…???」 そこからCはベラベラと喋りだした。 AとBは肉体関係がある事。いかにCがAに可愛がられているかと いう事。AともBとも「頼んで抱いてもらってるんですぅ〜☆ミ★ミ」 らしい事。絶句した自分に、得意げにCは言った。 「…………ウゲゲゲゲ((('A`;)))」 C(三十台後半)の「兄」が何故十歳以上年下のAなのか。 伝説魔王の直系子孫だから? AとBのベタベタぶりを見ているので覚悟はしていたが、俺女の ブサデブ三人がそのような関係だと知りたい奴がこの世にいるだろうか。 少なくとも自分は一生知りたくない話だった。吐き気がした。 その後CはXさんのサイトの掲示板にこう書き込んだ。 「313さんのせいでお兄ちゃんに怒られました。もう来ません。」 …何かあったの?とXさんや周りの人に聞かれたが、「逆恨みされました」 と答えた。説明するのも面倒で、全てが不快だった。 怪物的に暴れる姫・Cの日ごろの行いが良かったせいで、誰もがそれで 納得してくれた。嘘をついた事になるのかもしれなかったが、 もう本当にどうでも良かった。 「ちょっと!私が言ったってCにばらしたの!?」 「えぇ?うん(・∀・)ニヤニヤ」 「…馬鹿じゃないの!?」 「だぁーってぇ〜」 「馬鹿だろマジで!?なにが『お兄ちゃん』だきっしょくわるい お前ら何歳だよ!?あんな豚とよくヤれたな周りの迷惑考えろ pm3bvlふじこc。dぇ:@!!」 キレた。Aがキレたら面倒だとは思う余裕がなかった。 だが伝説魔王は怒りださずにねばねばした声で言った。 「しょ〜〜がねえだろ〜?あいつが抱いてくれってしつこく 頼んだんだから。そんな事までバラしやがってあの馬鹿…」 こいつらの性質で特筆すべき点がある。 「知られたからには許される」と無条件に思い込むところだ。 デブのレイヤーも「見られたから許される」と思っているのだろうか? 知りたくない、見たくないというこちらの権利は一切認められない。 この時まだ自分はA、Bは一応「人間」だと思っていた。 周りを認識し目上にゴマをする事ができるのだから、言っていい事と 悪い事の区別を知っている。知能がある。 コミュニケーションを取れない。取る気がない。 それには気がついてなかった。 未だに自分を下僕認定した気でいるのは知っていたが、それがいかに 厳しい状況なのかは知らなかった。だから電話をかけた。そして後悔した。 閑話休題。 AはCがバラしたから良いと思ったのか、更に聞きたくない話を ベラベラ喋りだした。固まった私は、ショックで電話に「切」ボタンが ついている事さえ思い出せなかった。 伝説魔王の話は次のようなものだった。 Cが「しつこく頼んでくるからしょうがなく抱いてやってる」事。 全く友達の居ないCが「かわいそうだから連れて歩いてやってる」事。 「Cが馬鹿だから」夜中でも呼びつけ、相当な金を受け取り、パシリ以下の 扱いをしていいこと。ウザイから利用してやってる事。 「うわー!!」と自分は叫んだ。肥溜めに落ちたような恐怖だった。 自分がふざけて叫んでいると思ったのか、Aはゲラゲラ笑い出した。 「あいつ(C)が勝手にくれるのに何が悪いんだよ。俺らだって迷惑 してんだぜー、あの馬鹿かなり脳足りねえし、すぐヤりたがるし 助けてやると思ってつきあってやってっけどよー」 何故か魔王は得意げだった。 伝説魔王は「女を狂わす罪な俺」という夢を見ているのかもしれなかった。 が、自分から見て伝説魔王は、Cに貢がせた金を生活費とゴス服代にあて、 体調崩したり遠くに用がある時はCを呼び出し運転手をさせるという 人間以下の行いを「かわいそうだからやってやってる」と言う屑だった。 その後、信じられない、腐ってる等気が動転して言ったような気がする。 キレた伝説魔王に「てめえは男の△○×&しゃぶってろボケァ!!」とか 叫ばれた気がしたがよく覚えていない。 最悪の気分で朝起きると、メールが着信していた。口汚い罵りと一緒に 「俺に逆らったからお前もうおしまいだな、愚か者」という内容が びっしり入っていた。 朝で頭に血が足りなかったので後先考えず、罵りと一緒に「 あなたがお喋りであるのと同じくらい私はお喋りだ」と牽制を入れたメールを 返事にした。以後無視した。 本性むきだしではなかった。だから放っておいたという経緯がある。 再会後の魔王の成長は前の報告どおりだが、その後判明した事も含め 簡単にここまでの流れを補足する。 前の報告纏め+流れ補足 A:伝説魔王の俺女。脳内の「本当はすごい俺」を肥大しすぎたまま加齢。 そのためコンプレックスが強く、「すごい自分」アピールに必死。 目上、大手には失礼な事をしない知恵持ち。ジャンル内喧嘩の前科多し。 目鼻がぼんやりし全体的にたるんだ水デブ。ゴスファッション。 二十代前半。 B:ム/ッ/ク似の俺女コニ。Aと同じく強い者には礼を失しない知恵持ち。 Aの「片腕」(言いなりの共依存関係)。Aとは家がかなり近い。 その後ゴス男系ファッション・ボンレスハム属に移行。 二十代前半。 C:鶴/瓶似のアニメ声俺女コニ。A、B、のパシリ兼怪物。Xさんのサイトを 荒らしたパク厨。前科多し。心は姫。Aの事を「お兄ちゃん」と呼ぶ。 A、B、に金を渡し買春。なりきり好き。必須アイテム:睡眠薬 三十代後半。 相互肉体関係。レイヤー兼同人腐女子。 ぬいぐるみを与えた時・都合が悪い時に「はにゃぁん☆ミ」と アニメ声を発し奇怪にもぞもぞ動く習性。 大手、年上にも隙があると「はにゃぁん☆ミ」する。 思考回路の類似点:キック力を自慢。家柄・血筋を自慢。よくキレる。 「同人界で一番のデブスではない=俺たち超美形」と認識。 「同人最低限のマナーを守れる=俺たちフェアレディ」と認識。 その他挙げるときりがないので省略。 以上、伝説魔王+ボンレス片腕+怪物厨の最強パーティー説明。 Aの項にあるコンプレックス、「俺すごい」アピールについては後々報告する。 この長々しい報告は後、「伝説大先生」「Cのウチくる?」「さらば伝説魔王」 の三篇を残すばかりとなった。今しばらくご辛抱いただきたい。 Aが話した分も含め、Cは相当の金額を巻き上げられたようだ。 なぜならばAは「クリエイターの手伝いのようなもの(本人談)」レベルの 良くわからない不安定職を転々としていたから。ゴス系ファッションを あれほど頻繁に買い換えられるのはそういう金ヅルの存在あってだろう。 Bはあるクリエイター系学校の手伝い、そして漫画アシスタントを自称していた。 しかしどの職場にも部外者である伝説魔王Aをいつも連れていくという話だった。 (年中、社員でもない奴がうろつく職場など寡聞にして聞いたことがない) (念のため繰り返すとこの報告はぼかし入りでお伝えしている。 しかし彼女達の名言、奇行は誇張なしで真実である。) そしてBの影響か、二十代半ば近くにして伝説魔王は「漫画家になる」と 言い出した。夢を持つのは結構だが、それは迷惑以外の何でもなかった。 漫画家になるために彼女がした事は同人作家への批評だけだった。 それ以外の事もしたのか知らないが、彼女のへたれ絵を見る限り不明だった。 意見を聞くBにいい気になった伝説魔王Aは、「プロ目指してる俺」「Bより 偉くていい事言う俺」の幻想と、周りを見下すのに必死な性格により 批評家きどりだった。それにB、C、が感化された。 伝説魔王大先生の誕生だった。 「△△の漫画ってよ〜華がないんだよな、すぐデッサン崩れるし。 この走ってる絵とか見てみろよ、足変な曲がり方してねえ?」 Aはバトルシーンさえろくに描けなかった。 エロシーンでは足や腕が脱臼する絵を描く実力の持ち主だった。 「いつも人物同じ方向向いてんだよな。俺に言わせれば練習不足だぜ。 ストーリーもありがちだし、これだから同人は向上心ねえよな」 Aは三種類くらいの顔しか描きわけられなかった。 壮大そうな話の前章を描いては未完に終わっていた。 「××さんの子供ってよー、落ち着きねえし○○病じゃねえの? 目つき変だし絶対そうだぜ」 文句をつけられない高度な絵を描く人には、どんな方法を使ってでも 中傷した。表面上は「新刊楽しみにしてます〜」と言いながら。 だった。罵倒で電話を切り呪いのメールをしてきたAから、何回も電話がきた。 数少ない下僕(自分)が離れていきそうだと感づいた伝説魔王は 電話をかけてきては勝手にキレ、罵声を浴びせて切るのを 数回くり返していた。 その日も電話がきた。 夜中まで着信音がなり続けるのでしょうがなく出た。 「ごめんよぉ、313(自分)俺、俺、お前に嫉妬してたんだ。 お前漫画うまいし…だからキツい事言ったんだ。そう言ったほうが いいと思って…元通りになろうぜ、なぁ〜」 この時点でAは批評家・伝説大先生へとver.upする途中だった。 今までのメールと罵倒によりどれほど自分を見下しているかも知っていた。 しつこく自分の服装をチェックしてきた意味も、「お前を心配している」 という言葉の裏側もよく知っていた。離れては困る、他に言いふらされては困る、 いつまでも馬鹿にできる下僕のままにしておきたい。そういうAの計算を、 自分はもう嫌というほど思い知らされていた。 (「そう言ったほうがいいと思って」の意味は不明だったが。) 「この俺が嫉妬したと言えば、こいつは馬鹿でうぬぼれが強いから 服従するだろう」そう考えて泣き落としできたのだな、と思った。 人前では変にオドオドしているくせに人の欠点探しに必死なAが、 今どんな顔をしているかも想像できた。 「いいよ」と返事をした。 「そうかあ、良かった〜、これで俺たち仲直りだな。お前は俺の ソウルメイトだかんな!」 Aが(黒笑)という顔でニタついたのがわかった。 喧嘩が辛く面倒で、罵倒に疲れていた。単に電話で喧嘩しただけでは カットアウトできないようだとも思った。自分は負けきった。 負けきったと同時に「この豚のプライドをズタズタにしてやりたい」という 思いがふつふつと胸の底から沸きあがってきていた。 今までの態度でもしつこく離れなかった伝説魔王たちだ。 家が遠いからといって安心はできなかった。 電話をとらなければ何度でもかけてくる。住所も知られている。 Aと喧嘩した人はほとんど撤退していった。自分が知っているだけでも その時、二十人近くが何らかの形で魔王たちの犠牲になっていた。 イベントに行く事は少なくなっていたが、ジャンルには未練があった。 ジャンルが違っても変わらず仲良くしている古いまともな腐友達もいた。 Cはともかく、AとBは人前で奇妙な事をしないだけの知恵をつけている。 誰かに相談しても信じてもらえそうにない。信じてくれても、 巻き込む訳にはいかない。 この頃はもう「合宿所スレ」のまとめサイトがあり、存在を知っていた。 見にいったが駄目だった。どの被害者も自分に思えて、これから更に 恐ろしい事が自分に降りかかるような気がして一話も読めなかった。 そのような精神状態で、自分はひらめいた(ようだ)。 彼女たちの選民意識と周り全てを見下す考えを逆手にとればいい。 失敗すれば腐友達も失いかねない。イベントに二度と行けないかもしれない。 ひどい目にあうか、Aたちが余計くっついてくる可能性もある諸刃の剣だった。 それでも、外見も内面も醜い三匹の俺女に囲まれているよりましだった。 ヤケだった。本当に限界だった。 次の電話、そして次のイベントに向けて計画を練った。 「厨には厨返し」その道を自分は選んだ。 (ここからが懺悔すべき最も消したい過去、最も恥ずかしい日々の 始まりだった。報告に私見・言い訳を入れないように極力努める。 なお、撃退のためとはいえ私が騙った事物、人物、名称等全てに 深くお詫びする。ごめんなさい。力を貸してくれてありがとう。) 決意をした数日後、Aから電話がかかってきた。 「なぁ313(自分)、○○さんの本だけどさー、お前も買ってたよな? デッサンヘタだし、ゲストクソだし、同人だからって甘えてんだよなー」 また伝説魔王大先生様の評論だ。適当に相槌を打ち、話を切り替えた。 「ああ、●●の流れでそこから分かれたのが〜〜に住んで××…」 「(遮り)●●かぁー…。実は私、□□の家系なんだよね。 『@@に■■』の家紋って知ってる?それって□□の系列なの」 「………はぁ?」 □□は●●よりも有名どころの武士姓。 自分の家の家紋は万が一にも、確かめられた時の為に本当のものを言った。 だが「□□系列」は大嘘。Aがもしも調べても確証は得られないように リサーチを重ね、次の次の手まで考えてあった。 そこまでした自分には伝説魔王を騙す自信があった。 「嘘つけよ。家紋、もう一回言ってみろよ。何だって?」 Aはしつこく聞き返してきた。 計画通りだった。 「『@@に■■』。見たことないの?『@@に■■』。 ま、全然たいした事ないんだけど…(中略)…だから曽祖父は …(中略)…なのよ」 周到に嘘の設定語りをした。それもAのコンプレックスを 刺激する言葉を選んで。Aはしばらく黙りこんでいた。 「ううん、全然すごくないから。今は普通の庶民だし。昔って 家の存続の為に養子を取るのも普通だったから…(中略)… 家柄はどうでも、血筋はどこの馬の骨だかわからない」 「……………」 「…ごめん、引いた?」 いかにも謙遜し気を遣うかのように声をひそめた。 思った通り、Aはキレにくそうだった。 憂鬱そうに演技し、自分は王手をかけた。 「やっぱ引くよね、□□なんて。…あっ、自慢とか思わないでね? 『血筋』『家柄』なんか自慢するのって、他にとりえがない、 自分自身で戦えない人が最後にすがるものじゃない? …そういうのすごく…みじめで嫌なんだよね」 「…………………」 Aはキレもせず黙った。 伝説魔王を初めて黙らせた。やっと光明が見えた気分だった。 だが次にAが言った言葉に耳を疑った。 「そうか…俺らの中でBだけ農民の出なんだよ。俺らはいいけど、 Bにはお前が武士の出だって黙っておけ。かわいそうだから」 かわいそうだから?改めて馬鹿かと思った。 伝説魔王たちが自分を下僕だと思ってみくびっている事。 見下していればいるほど、弱みを露呈している事。 昔とは違い、大衆の面前でキレまくれるほど元気な年齢ではない事。 後は自分自身の演技力と経験、周りの信頼が勝負を左右すると思った。 がんばればいける、と自分を勇気づけて対・魔王計画を練った。 伝説魔王Aを黙らせてやったという成果を得た自分は余裕だった。 いい気になっていた。次のイベントに誘われても平気だった。 自分がイベントに行かなくなっていたせいかAが次のように提案してきた。 「いい機会だからCの家に泊まってからBの家に来いよ。遊ぼうぜ〜」 Cは今回のイベントに来れないからさびしがっているだろう、顔を見て来い。 そしてCの家に泊まってからイベントに行き、Bの家に泊まれ。 という事らしかった。 Aは早速Bの電話を使い(こいつら気持ち悪いほどいつも一緒に居る。) Cに繋ぎを取った。「いいって言ってるぜ」自分の都合も聞かないうちに すべてを決めるのがAだった。 「え〜、うえ〜っ」としつこく言い出すAが面倒だった。提案を受けた。 大型連休中に開催されるイベントだったのでそれほど支障はなかった。 正直自分はこう思っていた。「Cの家に行くぐらい余裕」「今回まとめて ぶっつぶしますよお前ら」「敵陣に乗り込む私カコイイ」 伝説魔王が何を企んでいても勝てて当然と思っていた。 Cにうぬぼれを叩き潰されるとも知らずに、自分は勇気りんりんだった。 イベント前日、旅行カバンを持ってCと駅で待ち合わせした。 余談だが以前Xさんのサイトで暴れたCが「313さんのせいでお兄ちゃん(A)に 怒られました。もう来ません」と書き込んだのを、自分はAにチクった。 余計な性生活をベラベラ喋った事も含めCはAにひどくキレられたようだ。 小学生でもやらないような告げ口だったが「313(自分)に余計な事をすると 伝説魔王にチクられますよ」というのは、Cに対する数少ない抑止力だった。 そのため自分は抑止法のあるCにさほど危機感を持たずにいた。 Cの車で食事に行き、そこから更に車でCの家に向かった。遠い。 食事の会計を押し切られCにおごってもらったのは気分が悪かった。 A、B、を買春したのと同じ金で食事をおごられた事に、自分はかすかな 不安を感じた。 案内されたのは山に近い、周囲に民家が少ないアパートだった。 一人暮らしなのは知っていた。少し不安になった自分は「わぁ〜」等と 言いながら部屋の中をチェックした。万が一にも誰か別の人間が隠れていたら 絶体絶命だった。が、靴箱が壊れて斜めになっている以外は普通だった。 安心した。 自分はペットボトルのお茶を飲みはじめた。Cは来客にお茶など出さない。 某アニメジャンル等共通の話題で時間を潰し、そうして明日早いし もう寝ましょう、という流れになった。 魔の亜空間が開いたのはその時だった。 「いっつもこれ着て寝てるんですぅ〜☆ミ★ミ」 Cは肥満体を揺らし、やけに時間をかけ着替えはじめた。 ピラピラした変なピンクのキャミソールに下はパンツ一丁だった。 この時季節は10月〜11月、ちょうど今頃だったろうか。 「……寒くないの?」 それしか他に言いようがなかった。 「へぇ〜いきぃ〜☆ミ★ミ」 何故かCは嬉しそうに答えた。 (説明しにくいが正座を崩し足を両横に「ぺたん」とするあの座り方。) そしてぬいぐるみをゴネゴネ揉みながらアニメ声で何か言いはじめた。 「このぬいぐるみはぁ、お兄ちゃん(A)に買ってもらったんですぅ☆ミ★ミ Aとぉ、Bとぉ、俺とぉ☆ミおそろいなんですぅ〜☆ミ★ミ クマのみにゅたんは;pt;、c4でちゅ☆ミ★ミだからぁ@85,3wpz ふみゅうん☆ミk、pcj−。でもにゅぅん☆ミ★ミふにゃあん☆ミ★ミ」 一部聞き取れなかった。中途半端なロングヘアーを揺らしながら、Cは クマを揉むだけでは足りないのか左右に「にゅぅん☆ミ★ミ」と揺れはじめた。 報告の上で想像させるのを申し訳なく思う。だが想像してみてほしい。 汚いロング髪の太った鶴/瓶が変なフリルのついたピンクのキャミソールを着て、 下はパンツ一丁でクマのぬいぐるみを揉みくちゃにしながら、アニメ声で ミュンミュンニャーニャー言っている。 そのような珍獣と夜中の部屋に二人きり。 これを魔界の光景といわずして、他にどう表現すれば良いのか? 「俺はA、B、とおそろいのぬいぐるみを持つくらい仲良しだ。お前とは違う」 「これだけかわいらしい俺のふみゅうん☆ミ★ミポーズを見たのだから、 お前はエロい心がくすぐられるだろう、さあ(;´Д`)ハァハァするがいい」 この二つの考えを(驚くべき事に)並行してCは持っていたのだと思う。 どちらか一つの考えだけでは、Cの行動は不自然な点が多すぎた。 しかし自分はその時、そのような事まで察する事はできなかった。 余りにも珍獣がぶりぶり踊るので呆然とした。漠然と不安が募った。 車で来た道を思い出そうとしたが夜道なのでよくわからなかった。ドアには チェーンがかけられていない事と、ドアの位置は思い出せた。 自分にとって幸運だったのは、Cはあくまで「俺の魅力に(;´Д`)ハァハァしろ」 と思ってミュンミュン言っているだけで「俺の魅力を教えてやる!」という アクティブな行動を起こさない、言うなれば「女役」だった事だった。 このスレで「俺女に襲われた」という報告を見かけるにあたって、 自分の不幸中の幸いを思い知る。 自分が??('A`;)???という顔をしているので黙った。 そして急に立ち上がりベッドから降りると、「俺ぇ☆ミ子供の頃ぉ☆ミバレエ 習ってたんですぅ〜〜☆ミ★ミ」と言い出した。 自分の寝るのは布団で、ベッドの隣(床)に敷いてあった。 その布団の足元でCはバレエの型を披露しだした。 下がパンツ一丁のデブスが足を広げたり高く上げたりしている姿を見せられ、 自分の精神には防衛機構が働いたようだった。 手入れもされず太りたるんだCの足を見て「セルライト(体をひねった時 皮下にできるデコボコ)が多いな…こうならないように気をつけよう」と思った。 うんこ座りで開脚し、「みゅん☆ミ★ミ」とポーズを作るCを見て 「汚いビキニラインだな…三十代になってから後悔しないように、 お手入れ方法を検索しておこう」と思った。 美容広告の「Before」「After」写真か、「脂肪吸引手術前」の写真として 目の前の怪物を観察した。Cの思惑に気づかず一歩引いた視点を持てたのは、 自分にとって二番目の不幸中の幸いだった。 そうでなければ叫ぶか暴れるかして犯罪が起こっていたかもしれない。 Cのバレエに「はいはいスゴススゴス」と言っておき、眠いので寝ますと言った。 黙ったCにじっと見下ろされたが、狸寝入りをした。やがて蛍光灯が消された。 一睡もできなかった。理由はわからないが不安だった。 踊ってなるべく陽気に振舞った。何故かそうしないといけない気がしていた。 Cが何故か不機嫌そうだからだった。 「313(自分)さぁ〜ん、ちょっとここ座ってくれますぅ?」と言われ自分は震えた。 「……はい?」 CはCDを取り出し、再生しはじめた。 「これぇ〜、俺がぁ、大好きな○○(某飛翔マンガ)のCDなんですけどぉ〜☆ミ この曲には△△(男キャラ)の××(男キャラ)に向けるせつない思いが 歌われててぇ〜☆ミ★ミ」 自分にとって子供の頃に流行ったマンガのイメージCDを聞かされ、腐女子の 妄想を語られた。はあ、へーと生返事をしているうちに一時間ほど過ぎ、 「Cさん仕事でしょう?」と言っても「まだへいきぃ〜☆ミ」という返事だった。 「イベント遅れるんですけど!」と言っても「まだへいきぃ〜☆ミ」。 Cは朝の9時近くまでCDをリピートし、その後自分を乗せた車を猛スピードで 飛ばした。「ここ駅ですから、じゃ」と降ろされたのは最初の駅とは別の、 自分が利用したこともないような無人駅だった。 「ここどこですか」と振り向いた時には、Cは車に乗り急発進させるところだった。 その日のイベントで誰と会ったか、何を話したか覚えていない。 早く伝説魔王たちを切らなければならない、絶対にカットアウトしてやる、 あいつら全員氏ねばいいとばかり考えていた。 魔の一夜をCと二人きりで過ごし、自分は我慢の限界だった。 頭でっかちな理論だけでは危機回避ができないと思い知らされた。マイナスの 感情が心に渦巻き、厨行為でも何でもしてやると決意した。キレた。 逆に考えれば、怪物Cが自分を追いつめてくれたおかげで今の自分がいるとも言える。 「よう」と声をかけてきたA、B、はニヤニヤしていた。 自分がCの家でどういう目にあったのか、ある程度想像がついているらしかった。 イベント終了後、A、B、と一緒に会場を出た。 |